【リビング階段】採用する前に検討すること

間取り

 

2階建て以上の住宅で、間取りの中で重要な要素の一つが階段です。

玄関から直接2階の個室に行ける階段と、リビング階段と呼ばれるリビングを経由してからでないと2階の居室に行けない階段メリット・デメリットをご紹介します。

特にリビング階段はお子様がリビングにいる家族と接しないと自分の個室に行けないので、階段をどうするかはそれぞれの家族の考え方が出る重要な要素です。

そんなリビング階段も、いくつかのバリエーションがあるのでご紹介していきます。

先日、築5年の新築住宅に住んでらっしゃる方から、家族の事情により建てたばかりに新築住宅を売却して、新たに違う土地で新築住宅を計画しているお客様がいらっしゃりました。その方が5年前に建てられた建物はリビング階段にしたことを後悔されていました。それは冬に時期が寒いという後悔でした。

リビング階段だから必ずしも寒いというわけではないので対処法などもご紹介します。

玄関から直接2階の個室に行ける階段と、リビングを経由してからでないと2階の居室に行けないリビング階段のどちらを選ぶかということですが、どちらかのメリットが逆にデメリットなってしまうので、今回はわかりやすいようにリビング階段を中心にメリットデメリットをご紹介します。

リビング階段のメリット① 家族のコミニケーションが高まる

リビング階段のメリットは何と言っても家族のコミニケーションが高まるところです。特にお子様が小さい場合、学校から帰ってきた子供の様子がわかると安心できます。帰ってきた子供が元気がないと、すぐに察知でき対応できます。

これはお父さんの怪しい様子もお母さんは確認できます。例えば妻に内緒にしておきたいような買い物してしまった時に、バレてしまうのが困ってしまいます。それで自分の趣味の物を買った時にも妻にバレように、敷地の中に離れの自分専用な建物を建築しました。将来的にはその離れの建物で不動産業か建築業を営もうと思っています。

リビング階段のメリット② 階段が吹き抜けでリビングが大空間

次にリビング階段のメリットは階段空間が吹き抜けになっているので、リビングが大空間になるので、広々した空間を演出できます。更にその吹き抜け空間に窓があると高い位置から、リビングに光を取り入れることができるので、明るいリビングダイニングになります。

リビング階段施工事例2

リビング階段のメリット③ 階段をインテリアの一部に

階段の手すり壁をインテリア製のある手すりにしたり、骨組みと踏み板で構成されているスケルトンな階段を採用してデザイン製をアップすることができます。

リビング階段事例3

リビング階段のメリット④ スキップフロアでコミニケーション・大空間強化

そして階段の途中の踊り場を広く設けてスキップフロアにすることで、書斎コーナーや家事コーナーやキッズスペースとして利用することができます。階段途中のスキップフロアは、リビング階段の特徴の家族との触れ合いを更に強調できるスペースとして活用でき、空間を広く感じるスペースとして有効です。

リビング階段事例4

リビング階段のメリット⑤ 階段をベンチに

リビングある階段に座ってベンチとして活用できます。

リビング階段のデメリット①

リビング階段の最大の特徴である家族のコミニケーションを取りやすい特徴が、逆にプライバシーを確保しにくい空間にしてしまう一面があります。

例えば子供の友達が遊びきた場合などは、子供の友達ば子供部屋に行くまでにリビングを通らないと2階に行けないので、リビングにいる他の家族はくつろいだ服装でリラックしにくかったり、片付けていないとお客様に悪い印象を与えてしまいがちです。

私もお客様の家族構成で年齢が大人に近い方が多い場合は、リビング階段をお勧めしないケースが多いです。特に、二世帯でお住まいされているような家族の場合は、生活する時間帯が違うためにリビング階段は避けたほうが無難です。主人の親と同居しているような妻の立場みたいなケースでは、妻は自由に外出しにくかったり、服装などに気を使ってしまいます。

しかしそれでも昨日お引き渡しさせていただいたご家族は、全員が大人の家族でしたが、家族が仲良くリビングを経由しないと2階に行けない階段を好まれました。

実際にお客様がきてリビングを見られても問題ないと思われている方や、そもそもほとんどお客様がこないという家族もいらっしゃります。そんな方はリビング階段で問題ないと思います。

しかし、子供がすでに大人の場合で、将来一時的にでも同居する可能性がある場合はリビング階段は避けたほうがいいと思います。これからの時代、更に不景気が進み、経済的な自立が難しい可能性もあり、親子二世帯で暮らすことで、食費や光熱費を削減できるので二世帯で暮らすことも考えれます。

先ほどご紹介した中の良いご家族でリビングを経由しないと2階に行けない間取りのケースでは、リビングに直接階段があるのではなく、玄関からリビングを経由して裏のホールに出てから階段を使い2階に上がる間取りとしました。裏のホールにある勝手口から階段に行けて2階に行ける間取りにしました。

間取り事例

リビング階段のデメリット② 暖冷房の効きが悪い

リビングに階段を設けた間取りの最大のデメリットは暖冷房の効率が悪いことです。特に暖房の効率が悪くなってしまいます。暖かい空気は上に上がるためです。

吹き抜け部分にシーリングファンを設けて、暖かい空気を下に送る必要があります。

吹き抜け空間のシーリングファン事例

それでも寒いと感じる場合は、床暖房やホットカーペットのような足元を温める設備を検討します。

今打ち合わせさせていただいているお客様で、リビングに階段があり、スキップフロアのある間取りで検討されているお客様は、ローコスト住宅会社で各社検討されていましたが、決め手の一つとしてリビングの暖かさや足元の冷たさが決めてになっているお客様がいます。

最終的に私が現在勤めているローコスト系の住宅会社と、ローコスト系の最大手の住宅会社と検討されていましたが、冬に今の一番寒い時期に展示場で吹き抜け空間を体感されて、圧倒的に現在私が勤めている住宅会社の方がリビングの暖かさや、足元の暖かさがあるとおっしゃっていました。

リビングに階段があり吹き抜け空間がある間取りを検討されている場合は、断熱性が高くないと後悔されます。

特に暖冷房はご夫婦でも適切な温度に差があります。一般的にご主人は暑がりの方が多く、奥様は寒がりの方が多いです。

リビングに階段があったり、吹き抜け空間がある場合は、冬場のモデルハウスで体感されることをお勧めします。それも午後からモデルハウスを見に行くのではなく、朝一番で見学されると差がハッキリ体感しやすいので、朝イチで体感されることをお勧めします。

リビング階段のデメリット③ 音と匂いが2階に伝わりやすい

リビング階段のデメリットとして、音と匂いが2階に伝わりやすいデメリットがあります。

対処方法として、リビングに直接階段を設けるのではなく、一旦ホールに出てから階段に行く間に扉を設けて、音や匂いを防ぐ方法があります。

逆に家族のコミニケーションとして、ご飯の時間になるとご飯の匂いは2階まで伝わり、食べに降りてきてくれたり、ご飯を誘うのに声がけしやすいとポジティブに考える方法もあると思います。

リビング階段で検討すべきこと

 

リビング階段家族のコミニケーションや暮らし方などの機能面と、暖冷房などの住宅の性能面で検討が必要です。

リビング階段のメリットを活用したい場合は、長期間で考えた家族構成での暮らし方や、住宅の断熱性能をよく調べてから体感して検討することをお勧めします。

住んでみてから「階段の位置を失敗したなぁ」と感じても、階段は吹き抜け空間になっているためにリフォームしにくい工事なので注意して階段の位置を決定する必要があります。

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