コロナウイルスから始まった建築ラッシュで木材不足になり、ウッドショックと呼ばれる現象で昨年は木材がぐんと値上がりしました。
木材だけでなく、昨年は鉄も大きく値上がりしました。
更にリモートワークが進み半パソコンやスマートフォンの拡大で導体不足になり、住宅支援も入手しにくくなったり、昨年末から原油が高くなり、今後は原油を原料としているプラステック製品や運送コストも上がり、確実に建築費が上がっています。
これは日本国内でなんとかできる問題ではなく、グローバルなインフレの流れなのでどうしようもない状態です。
日本では失われた時を求めて30年でデフレになっていますが、世界的には賃金が上がってきてインフレははじ埋まっていて、アメリカやヨーロッパでは今年は金利も上がると思われます。
そんな中、現在のローコスト住宅の価格をご紹介します。
住宅営業のテクニックとして、お見積もりをなかなか出さず、何度も打ち合わせを重ねて、人間関係を作ってから見積もりを出して断わりにくくするといったテクニックがありますが、私の場合は逆にできるだけ早い段階で金額を提示させていただき、折り合うようでしたら深い打ち合わせをさせていただいています。
やはり金額は大きな要素で早かれ遅かれ現実的な金額をご提示させていただくのであれば、早く提示させていただいた方が、深く打ち合わせさせていただき、的確な方向性を出すことできるのでお役に立てると思っています。
そんな私の考えから、地域では性能とコストでは一番コスパが良いローコスト住宅で現在働いていて、ローコスト住宅といっても現状「坪あたり50万円を超える時代」になっていることをご紹介することで、住宅をこれから検討する方にとってお役に立つ記事です。
そして坪単価とは曖昧な言葉なので坪50万円の内容についても、どこまで入っているのかをご紹介します。
坪単価に入っている内容
坪単価円の内容からご紹介します。
私が働いているローコスト住宅会社では、コミコミ価格という表記をしていますが、内容としては建物本体工事と、注文住宅でのオプション工事と、屋外排水工事と、建築確認などの諸費用や10%の消費税が入っています。
面積としては外部の玄関ポーチやバルコニーを含んだ施工面積です。
よく建物本体工事だけで坪単価を表示する会社もありますが、実際の建築には屋外給排水や確認申請などの費用も必要ですので今回ご紹介させていただく金額は、実際にご契約させていただく金額でご紹介します。
少しだけ更に突っ込んだ内容をご紹介しますと、費用の中に入っているものとして、
火災保険を安くする省令準耐火仕様、制振ダンパー、補助金を受けるための低炭素住宅の申請、食器洗い乾燥機や浄水器、カップボード、浴室乾燥機、2階建ての場合は2階のトイレが付いていて、照明器具は廊下や水回りの共有部分とそれぞれの部屋の照明器具がついていて、360Lのエコキュートがついている金額です。
今回ご紹介する内容としてあと入っていないのが、カーテンとエアコンです。
そして下水のエリアの場合はそのまま建築可能ですが、浄化槽のエリアだと別途で浄化槽工事が必要です。
また土地から購入されるか方は土地の費用や、水道メーターなどの費用が必要で、建て替えの方は解体工事や仮住まいの費用が必要になり、それぞれの事情に合わせて諸費用も増えていきます。
3つのパターンの坪単価をご紹介
今回ご紹介するのは家のタイプとしては3つのパターンでをご紹介します。
今回ご紹介する建物は
■小家族の26.92坪の3LDKの平家
■35.06坪の4LDKの2階建て
■44.08坪の5LDKの2階建て
44.08坪の5LDKの2階建ては、デザインに少し拘っていたいたり、スキップフロアのある吹き抜けがあり、LDKで折り上げ天井や折り下げ天井などをこだわって作った事例です。
まず高齢者や小家族ですむことの多い26.92坪の平家は税込1620万円で坪あたり62.5万円かかっています。
小さな建物でも水回りなどの一通りの設備が必要ですので、坪あたりにすると60万円を超えてきます。
このくらいの平家が実は私も年間での受注が多い大きさですので、ローコストといえど小さな平家を検討されている方は参考になると思います。
次に多い家庭で3人から4人の家族の4LDKの2階建て35.06坪になると、税込1862万円になり、坪あたり53.1万円になります。
ローコスト住宅会社だと、数年前では1500万円程度でしたが、この数年で坪50万円超えまで金額は上がっています。
そして拘って作った44.08坪の5LDKの2階建ては2300万円で、坪あたり52.1万円です。
こだわっている建物でありながら、先程の35.06坪の建物よりは坪あたりの費用は少し下がっています。
それは面積が大きくなっているだけに割安感が少し出ますが、トータルの金額は上がっています。
平家であれ、2階建てであれローコスト住宅といえど、坪50万円を超えてきています。
中には食器洗い乾燥機や浴室乾燥機やカップボードなどはいらないのでもう少し安くしたいとおっしゃる方もいらっしゃいます。
そのようなオプションを全て無くすと30万円くらいは下がると思います。
「時代のトレンド」と「ローコスト住宅の立ち位置」
時代の流れとしては、自動車でも軽自動車と高級車が売れているように、中間層は少なく安くコストを抑えたい人と、そこそこ良いものを求めている人に分かれていると思います。
以前は大手ハウスメーカーで手が届かない方は、中堅の住宅会社で建築されている方も多かったと思いますが、数年前の中堅の住宅会社の価格が現在のローコスト住宅会社の価格になっている状況です。
大手ハウスメーカーでは現在坪あたり80万円を切るのが難しくなってきたり、中堅の住宅会社も坪あたり60万円を切るのは難しくなってきていると思います。
更に今年はインフレが進み、過去の動画でご紹介した通りまだ今年は自己資金必要書類区設備の価格が春以降値上げになりますですし、長期固定の金利は上昇すると予測しています。
資金計画的にどのくらいで計画されるかは人それぞれですが、現在のローコスト住宅会社でも消費税込みだと坪50万円を超える時代になってきていることを参考にしていただければと思います。
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