【ウッドショック】現状と最近おきてるトラブル

住宅会社選び

新型コロナウイルスの蔓延でリモートワークやリモート需要が高まり、アメリカと中国を中心に住宅の建築ラッシュとなり世界的な木材不足になりました。

ヨーロッパや中東の木造の建築が少ない地位でも木造住宅が普及しはじめ、更に木材不足に拍車がかかったのの物流のコンテナ不足や輸送コストなど複合の要因で木材価格が高騰しました。

今回の木材不足は「ウッドショック」と呼ばれていますが、今までなかったような金銭トラブルも発生しています。

最近起きている契約後の金額のトラブルで相談を受けた事例をご紹介します。

一般的な木造の戸建住宅の木材に必要な金額は約300万円程度が多いのですが、木材不足になり今年2021年3月くらいか値段が上がりはじめ、最初は300万円程度の木材費が100万円程度値上がりになり木材費が400万円程度となり、そこからさらに木材価格は上がり続け、2倍までは行きませんでしたが現在は250万円程度仕入れコストが上がり木材費が550万円程度かかっています。

300万円程度の木材費が現在550万円程度とかなり値段が上がっています。この250万円程度の仕入れの値上がりをどう対応しているのかは建築会社で大きく変わってきています、

一番多いのは何段階かに分かれて徐々に住宅の価格を値上げしている会社が多い状況です。値上がりした金額をそのままお客様に負担いただく会社もありますし、あまりにも値段が上がりすぎて受注を止めている住宅会社も見られます。私が現在勤めている会社は3月ごろから徐々に木材の値段が上がってきても、秋頃までは住宅の価格を上げませんでした。秋になって相当金額が上がり住宅の大きさによって変わりますが、値上がり分の約半分程度の100万円から130万円程度値上げしています。

私もいろんな方々との交流の中で地域の工務店さんでも、100万円から150万円程度の値上げで対応している工務店さんも多くいらっしゃることを知りました。250万円程度値上がりしていますが150万円程度の値上げをさせていただき、その分100万円程度の利益が減った状態で工事請負契約をさせていただいている会社も多いのが実情です。

そのような対応している住宅会社も多い中お客様の立場からすると100万円から150万円程度の住宅の価格が上がってしまい住宅が買いにくくなっています。

値上げ分をそのままお客様に値段を転嫁せずに頑張っている工務店さんも多いと思いますが、工務店さん側も少ない利益でも職人さんの仕事を減らすわけにはいかないので、利益が減りながらも受注している会社もあります。具体的にはその様な住宅会社で働いている私自身の所得にも正直影響が出ているのが現状です。木材を販売する商社も仕入れが高くなっているので、住宅会社に卸す価格をあげないと対応できない状況も理解できます。

住宅業界は一般的に商社から物を仕入れる場合、商品を持ってきてもらってきてから後払いが大半です。商社の立場からすると経営状態が悪い住宅会社に物を卸すと資金回収できない可能性もありどうしても卸値が高くなってしまう場合もあります。住宅会社の経営上の信用度合いが仕入れにどうしても影響が出てしまいます。総じて小さい住宅会社ほど木材の仕入れに困っている状況になっています。

木材の値上げ分の対応について住宅会社ごとにさまざまな対応をしている状況の中、最近時々契約後の金額のトラブルの相談を受ける時があります。

今までなかった様なウッドショックによる金額トラブルです。

具体的にどのような金額トラブルになっているのかということですが。多くの住宅会社では契約時に間取りや仕様が決まっていない状況で契約してしまっている住宅会社も多くあります。

最近ですと注文住宅の場合すまい給付金を利用したり住宅ローン減税を13年利用するためには9月30日までに住宅会社と契約する必要がありました。9月末までに間取りや仕様が決まらないままとりあえず住宅会社と契約したり、今月だとキャンペーンや大型値引きなどできるので、間取りは後からゆっくり決めて貰えばいいので今月契約してほしいと言われて契約しまうケースも多くあります。

間取りや仕様を決めるのにどうしても時間がかかってしまい工事を始める着工まで時間がかかることもよくあります。

今回のウッドショックは毎月、もっというと毎週のように木材価格が上がったり、構造材の仕入れが少し落ち着いたかと思えば今度は合板の原材料や接着剤などの値上がりで合板が高騰したり建具などの建材が値上がりしたりと、複合的にウッドショックの影響が出てしまっている中、工事の開始時期が遅れて住宅の原価が上がり、契約で一旦請負金額が決まっていながらも、ウッドショックの値上がりを理由に木材などの値上げ分の追加契約を頂かないと工事ができないという住宅会社もちらほら出てきました。

契約時にはとりあえず契約してもらいゆっくり間取りや仕様を決めて貰えばいいと言われていたけど、じっくり検討している間に請負契約で金額を決めていても値上げ分の追加を頂かないと工事しないという会社も出ている状況です。

お客様の立場からしても急に値上げを言われても資金計画が大きく狂うので困ってしまいます。

住宅のトラブルで典型的なすすめていくほどだんだん金額が上がってしまうというのは昔からよく言われていましたが最近はウッドショックを理由に極端に大きな値上げを言われるケースも増えています。

私もその様な相談を受け値上げを言われた会社で解約されたお客様からご相談いただきその後お手伝いさせていただき現在工事中の物件も担当しています。

悪質なケースでは最初から契約後の値上げを想定していて契約までは安い金額で契約してもらいウッドショックを理由に大幅の値上げを言ってくるケースも見られます。

その様な会社は正直に見積もりを出してしまうと、価格競争で価格が高いと言われてしまうので、契約までは安い金額を提示して契約し、契約後に大きな値上げを伝える様な住宅会社もある様です。

ウッドショックといえばなんとか理由になると思っている様です。

仮に4件契約した後契約後に値上げをお客様に伝えて仮に3件が解約になってしまっても、4件のうち1件建築できればいいという考え方です。最初から正直に見積もりを提出すれば、価格が他社より高く全く契約できないので、最初は安く契約しておき、契約後にウッドショックという理由をつけて値上げを伝え一件でも着工すれば儲けものという考え方です。

私も長く住宅業界で働いていますが、中には捨て身で仕事を取ろうとする住宅会社が昔からありました。

その様な住宅会社はその地域ではいずれ評判が悪くなりますが、その様な会社はまた地域を変え会社名を変えてまた同じような手口で営業します。

そこまでは悪質な住宅会社でないとしても、今回はウッドショックという世間的に通用しそうな値上げの言い分を使い、契約後に値上げを迫る住宅会社が出てきていて相談を受けることもあるのが現状です。

このような契約後の金額のトラブルをどうしたら防げるのかということですが、それは主に二つあり一つはやはり正直に商売をしている住宅会社を選択するということです。

一番は正直に商売をしている住宅会社や担当者を紹介してもらうというのが一番です。

あまり良くない住宅会社の評判は避けた方が良いと思います。住宅会社ぐるみで悪質なケースは見破りやすいですが、見破りにくいのが住宅会社は問題なくても担当者が悪質なケースもあります。営業成績が欲しいために会社の方針とは違う無茶な契約をしてしまうような担当者です。その様な担当者も実際は長くその会社で勤めることはできないのも事実です。担当している方がその会社で何年働いていて地元がどこなのか聞いてみるのも一つの方法だと思います。

私は本名が金黒と言いますが非常に珍しい名前で、かつ地元で働いていますのでもし私の名前で評判が悪くなると住宅会社に迷惑をかけるだけではなく親戚じゅうの金黒さんに迷惑をかけてしまいます。

もう一つ契約後の金額のトラブルを避ける方法として契約時にはしっかり間取りを確定させ使う材料も確定させることです。そうすることで契約後すみやかに着工できるため金額トラブルに巻き込まれにくかったり決定事項なので金額が変わりにくくなります。

間取りや仕様を決定し他に金額が上がる要素がないかを担当者に確認してから契約を進めることをお勧めします。

最後はその担当者が正直かとうかが金額トラブルに巻き込まれない別れめです。

担当者を見極めるのが最も重要といえます。

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