変動金利に誘導はワナ?【超低金利住宅ローン】

資金計画

変動金利の住宅ローンでついに0.2%より低い金利の住宅ローンが現れました。

0.2%より低い金利の住宅ローンは現実的には考えれない低金利である理由と、どうしても勘繰ってしまう銀行の思惑もご紹介します。

ついに0.2%をきった超低金利の住宅ローン

2023年6月の住宅ローン最も低金利だったのは変動金利のauじぶん銀行借り換えau金利優遇割を利用すると0.196%でした。

0.2%を切る金利がとうとうでてきてしまい、金利競争の最終局面ではないかと思われます。

新規借入だと同じくauじぶん銀行au金利優遇割を利用した0.219%でした。0.219%でもかなり低金利です。

条件となるau金利優遇割というのは携帯電話をau回線と契約して、電気をじぶんでんきを利用する場合の住宅ローン・携帯電話・電気料金をセットで契約した場合に適用されるプランの金利です。住宅ローンでほぼ利益が出なくても携帯電話や電気料金で利益が出ればよしとする考え方です。

2023年6月の住宅ローン2番目に低金利だったのは住信SBIネット銀行変動金利0.320%でした。auじぶん銀行の2%前後の金利と比べると、住信SBIネット銀行の3%前半の金利は1.5倍高い金利といえますが、それでも銀行としてはかなりギリギリを攻めている金利だと思われます。auじぶん銀行の2%前後の金利の方が実際は異常な低金利だからです。

ほぼ利益の出ない金利設定

なぜ3%前半の金利がかなりギリギリを攻めている金利で、2%前後の金利の方が実際は異常な金利なのかについては、ローン金利には団体信用生命保険の保険料が0.2%程度含まれるのが一般的だからです。団体信用生命保険の保険料は0.2%程度の経費が銀行にかかってしまうために、0.2%より低い金利で住宅ローンを貸し出すと実質利益ゼロということになってしまいます。

その実質利益ゼロの0.196%という金利が2023年6月に登場したので金利競争の最終局面ではないかとご紹介しました。

auじぶん銀行の借り換えの0.196%だと利益はゼロだとして、新規貸出しの0.219%のうち0.2%が銀行が損保会社に支払う費用だとすると、0.219%から0.2%を引いた0.019%が銀行の利益とします。仮に3000万円を35年返済で銀行の利益が0.019%だとしたら、35年間借り続けつもらった銀行の利益は99,887円となります。

私は繰上げ返済で実際は15年で返済しましたが、そんなことをしてしまうと銀行の利益は利益は大きく減ってしまい。本来の携帯電話や電気料金の契約を乗り換えられると銀行としての利益はほぼ出なくなってしまいます。

2023年6月の住宅ローンで2番目に低金利だった住信SBIネット銀行の変動金利で0.320%だとしても、団体信用生命保険の保険料は0.2%程度必要になると、銀行の得られる利益は0.12%となります。この場合、同じく仮に3000万円を35年返済で銀行の利益が0.12%だとすれば、35年間借り続けつもらった銀行の利益は635,702円ということになります。

住宅ローンを借りる側からすると35年で635,702円利益が出ればいいじゃんと思うかもしれませんが、万一借りた人が返せなくなって、担保物件の住宅を銀行が取り上げて競売物件として売って資金回収しようと思ったら、中古住宅として思ったように売買ができず利益の635,702円異常銀行が損をしたり、売れずに含み損になってしまうことも考えれます。

銀行の採算ラインは0.4%

現役の銀行員の話だと銀行では金利を優遇したあと「利ザヤ」として、0.2%~0.4%残れば採算は取れるとされているため、変動金利で貸す金利は0.4%から0.6%の金利でないと、採算ラインにならないということになります。同じ3000万円を35年かして0.2%の利益が出れば銀行の利益は1,064,543円となります。100万円程度が銀行として商売をやっていくための最低の採算ラインだと思われます。

超低金利は変動金利への誘導?

変動金利でも銀行として金利が0.4%で顧客に貸すのが採算ラインのギリギリだとしても、実質は変動金利で0.4%の金利より低い低金利の銀行の住宅ローンはいくつも存在します。

銀行も営利企業のために損をしてまでも住宅ローンを獲得しようとは思っていないと思われるので、金利競争合戦でキャンペーンで優遇金利で金利を0.4%以下にしてでも顧客を囲い込もうとするのは、最初は低金利で利益が出なくても、いずれ金利が上がった時に後から利益が得られると考えているのではないかと勘繰ってしまいます。

一般の人よりも将来の金利の予測について相当検討されているはずです。現に固定金利は今年の流れとしては金利は上昇しています。

商売で無料戦略ゼロ戦略という考え方がありますが、0.4%より安い金利は無料戦略やゼロ戦略に近い考え方ではないかと勘繰ってしまいます。無料で商品を提供したり、ネット上で情報を後悔したり、使いはじめは無料で提供して一定期間が終了したら料金が張ってしする無料戦略やゼロ戦略に近いのではないかと思います。

無料のネットの情報や無料のサービスは気軽に解約できますが、住宅ローンは金利が上がったからといって一括返済して解約する方は少ないのではないかと思われます。

固定金利金利が上昇した時のリスク銀行なのに対して、変動金利金利が上昇した時のリスク借りる人のために、銀行としては固定金利は金利を上げて、できれば変動金利に誘導して、キャンペーンで優遇幅を拡大させて、金利が上がっても一括返済される方の割合は少ないと思われるので、無料戦略やゼロ戦略に近い戦略で顧客を囲い込む戦略ではないかと勘繰ってしまいます。

過去のYouTube動画でご紹介しましたが、

変動金利【住宅ローン】金利上昇のサインが出てる?!

固定金利と変動金利の差が毎月のように差が開きついに1%以上の金利の差になってきているというのは金利が上がり始めるサインで、採算ラインを下回っても顧客獲得優先の金利の提示をしているのではないかと勘繰ってしまいます。

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