効き改善・節電【エアコンの室外機に日除け】

住宅設備

冬はご家族や地域によって様々な暖房機器を利用される方がいらっしゃると思いますが、冷房はエアコンを利用される方が多いと思います。

夏にエアコンが効かない場合の対処法として室外機の日除けで室内温度の効果が変わったり、節電に効果があるメカニズムについて解説します。

また夏と冬の日除け対策について解説します。

効きがよくなり節電になる理由

エアコンの室外機に日除けの工夫をすることで、エアコンの効きが良くなると共に、節電・省エネが期待できます。

室内機と室外機を結ぶパイプには「冷媒(れいばい)」という物質がめぐり、この冷媒に空気中の熱だけを乗せて、室外機の「熱交換器」によって熱は外に放出されます。

夏の暑い時期にエアコンをつけると、室外機から熱い風が出るのはそのためです。熱い熱を逃す室外機に直射日光が当たり高温になると、熱い空気を外に出す力が弱くなり、室外機が熱を逃がしにくくなります。そうなるとエアコンの効きが悪くなり、電力の消費量が増えてしまいます。

そうならないように室外機に直射日光に当たらないように日陰をつくることで改善されます。

夏の日向と日陰の地面の表面温度差は20℃以上になることもあります。

日除けをつけると、照り返しの熱から室外機を守ることができ、余計な電力を使わずにすむので、省エネ・節電・節約につながります。

経済産業省も、省エネの観点から室外機に直射日光が当たらないように対策することを勧めています。

日除けの効果

空調機メーカーのDAIKINは、2011年に実証実験を実施。結果、エアコンフィルターの掃除を行い、窓の外によしずによる日除けの設置、室外機の風通しをよくした部屋は、節電対策を何もしない部屋に比べて、エアコンの消費電力を21.8%節電できると発表しました。

また、中部電力が1985年実施した「緑のカーテン省エネ効果実証実験」では、ヨシズの日除けをした住宅と、緑のカーテンで日除けをした住宅とで、平均30%の節電効果があることが実証されました。

天板タイプの日除け

天板タイプは、室外機の天板部分に取り付けるタイプの日除けです。
アルミのモノやプラスチックのモノやシールタイプなどの種類があります。

天板タイプは装着が簡単なものが多く、価格も手頃で、3つの日除けの中では一番手軽です。

「とりあえず費用を抑えたい」「簡単に省エネしたい」という方におすすめです。

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道路沿いや玄関近くなどのよく見える場所では、見栄えとしてはイマイチなのであまり向いていません。

また天板タイプは日の当たる角度によって室外機が直射日光に当たる場合があります。
季節や時間によって、日光の当たる範囲や角度が変わるので、定期的な微調節が必要です。

箱型タイプの日除け

室外機全体を覆う箱型タイプは、「玄関近くに室外機がある」「ガーデニングで景観を損ねたくない」という方に向いています。

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木製が一般的ですが、頑丈なアルミ製は雪にも強いので、豪雪地域の方におすすめです。

箱型タイプはデザイン性が高いのが魅力で室外機全体を隠すことができるため、庭のエクステリアにこだわりたい方に人気です。
また、工夫すれば室外機の上に収納を作ったり、観葉植物を飾ることも出来ます。

ただし逆に室外機の風通しが悪くなってしまうことも考えれます。空気を排出しにくいだけではなく、熱気がこもって室外機が熱くなる可能性もあります。箱型のタイプを採用する場合は、室外機に対してすこし余裕のある大きめのサイズを設置することをお勧めします。

グリーンカーテンや簾の日除け

我が家で採用しているのは簾とグリーンカーテンで日陰を作って室外機を熱から守っています。

夏になるとテラス屋根にネットをつけれ朝顔やゴーヤを植えています。

テラス屋根がない場合でも室外機の上にすだれを置き、斜め前方にたらす方法もあります。すだれが室外機の前面にぴったりとくっつかないように、杭を打ったりブロックやレンガで固定します。100円ショップで買えるすだれでも室外機の日除けに使えます。

グリーンカーテンの場合は室外機から前方に30cm以上離して高い植物はわせないと、室外機からの熱風は、植物にとってあまりいいものではありません。
排出された風が強く当たらないように距離をとってください。グリーンカーテンにおすすめの植物はアサガオ・きゅうり・ゴーヤ・ミニトマト・インゲンです。

きゅうりやゴーヤなどの食べれる植物は一石二鳥です。

冬は日除けが逆効果

夏のエアコンでの冷房に室外機の日除けは効果的ですが、冬は逆効果になってしまう場合があります。

夏とは逆に冬は、暖房をつけると室外機が部屋の冷たい空気を外に出し、室外機周辺が冷たいと空気がうまく外に逃げずに消費電力が多くかかる可能性があるからです。

日陰を作らずに日光に当てたほうが節電になります。ただし、雪の降る地域にお住まいの方は、雪から室外機を守るためのカバーがあったほうが良い場合もあります。

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