【住宅メーカー】2021年売上げランキング【伸びている会社・厳しい会社】

住宅会社選び

近年、お客様が住宅メーカーを選ぶ際の特徴が少し変わってきました。2021年今期の決算予想は昨年と比べ売り上げランキングが変わっています。今回はこのところのお客様がどのような住宅メーカーで住宅購入されているのかをご紹介します。

数ある住宅メーカーの中でどのよう住宅メーカーが勢いあるのか、住宅メーカーのトレンドをご紹介します。

2021年住宅メーカー売上高ランキング・ベスト6

 

まず上場住宅会社の2021年10月期から2022年10月期の業績予測からランキングベスト6をご紹介します。

今期売り上げ予測第1位は飯田グループホールディングスです。コロナ前から引き続き1位を死守していて、コロナ前が13,449億円から14,700億円と予測増減率は8.5%伸びて売り上げを伸ばしています。

2位はダイワハウス工業です。コロナ前の5,035億円から6,000億円と伸び予測増減率は16.1%と大きく売上高を伸ばし、コロナ前の4位から2位まで伸ばしています。

3位は積水化学工業(セキスイハイム)です。コロナ前の5,067億円から5250億円にプラスして3.5%の伸びです。住宅メーカーランキングとしてはコロナ前の2位から3位に下がっています。ダイワハウスが16.1%の大きく伸びているためです。

4位は積水ハウスです。コロナ前の5,067億円から5,160億円と伸び予測増減率は1.8%とわずかに伸びています。

5位はオープンハウスです。コロナ前の3,405億円から5,137億円と予測増減率33.7%と3割以上売り上げを急激に伸ばしています。

6位は住友林業です。コロナ前の4,505億円から5,100億円と予測増減率は11.2%と1割以上伸ばしましたが、あまりにもオープンハウスの伸びが3割以上と伸びたためにコロナ前の順位は5位でしたが一つ下がって6位となりました。

伸びている住宅メーカーの特徴

 

このところ毎年トップは飯田グループホールディングスです。全国津々浦々で建売住宅を展開し、年間4万6000戸以上を供給し、全体の約3割のシェアを占める巨大な住宅メーカーです。売り上げ予測14,700億円の大企業です。その14,700億円よりグループ全体ではダイワハウス工業は売上高は4兆円です。その4兆円のうち戸建住宅は6,000億円ということですので、大和ハウス工業は流通物件などの建築関連で総合的に売り上げを上げている住宅会社です。

そして注目されるのは5位のオープンハウスの3割超えの伸びです。オープンハウスは1997年設立ながら急成長しています。首都圏都心部の駅近という好立地で新たなビジネスモデルを構築しています。競合他社が手を出さないような狭い土地でも次々仕入れ、3階建ての建売住宅でシェアを伸ばしています。

1位の飯田グループホールディングスやオープンハウスの伸びは世相を反映していて、コロナ禍で在宅勤務が浸透し、ライフスタイルが見直され、より広い空間を確保できる持ち家は欲しいが、コロナ禍で所得が減り高いものは買えず、マンションは利便性が高いものの価格が高騰して買えないので、リーズナブルな建売住宅が伸びました。更にウッドショックで注文住宅の価格が高くなったところを、うまく建築済みの建物の建物が割安に感じた人も多くいたと思います。またオープンハウスの首都圏都心部の駅近3階建ての建売住宅は、不便な郊外よりも便利な駅近という立地最優先のニーズをうまく捉えています。

住宅価格の大幅な価格上昇で売上げにかげり

今期の売上予測で伸びている会社が大半ですが2021年7月以降は消費者は養子見になっています。

好調な建売住宅に押されて土地情報が品薄状態になってきたり、世界的な木材不足「ウッドショック」に代表される資材価格の高騰びなり住宅価格が値上がりしたり、9月以降、「すまい給付金」といった住宅関連補助金や、毎年末の住宅ローン残高の1%が13年間にわたり所得税から控除される「住宅ローン減税」などの支援策が期限切れになりました。その後も半導体不足や少し前の私の動画で説明した通り、住宅設備も大幅に値上がりしてきたりと、住宅の価格は急速に爆上がり中です。このところの原油高などを考えると資材や運送費はまだまだ上がりそうで、様子見していても価格が下がる要素が見つかりません。

私のこのYouTubeチャンネルのコメントでもここまで住宅価格が上がってしまうと購入を諦めざるを得ないといった方も出てきています。

大きく売上げ減少している住宅メーカー

戸建て市場は今後、二極化しつつ再編していくことが予想されています。土地の仕入れや資材の確保が強いか、ブランド力が高い企業であれば単独で勝ち残れますが、強みや特徴がない企業は倒産や廃業したり、シェア拡大を狙う大手にM&Aで買収される住宅会社も増えると思います。

その上に世界ではZ世代と呼ばれる若い世代の人口が多い中、日本では少子化で今後は人口が現象し、戸建住宅の住宅会社がここまで必要がなくなってきて縮小されてくる業界になってくると思われます。 

今期は住宅メーカー各社の決算予想で売り上げが大きくなっているか横ばいの中、極端に業績を落としている住宅メーカーもご紹介します。

それは日本ハウスホールディングスです。古くから住宅会社のことを知っている方には旧の東日本ハウスといったほうがわかりやすいかもしれません。日本ハウスホールディングスはほとんどの住宅会社で売上高を伸ばしている中、コロナ前の487億円の売り上げから今期予測では363億円と34.2%マイナスと三分の一の売り上げの見込みです。

コロナウイルスから始まった影響が住宅業界も今までになかったような時代の流れになり、これからも生き残りをかけた戦国時代に入っていくと思われます。

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