【建設業・2024年倒産危険度ランキング】11社が“危険水域” 

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2024年は倒産件数が増えた年として記憶されそうです。

東京商工リサーチによると、負債総額1000万円以上の倒産は10月までに8323件の倒産が発生しています。

前年同期比で17.7%もの増加率です。

そこで今回は、建築業が倒産しやすい理由と、建設業で倒産の可能性が高いランキング11社をご紹介します。

建設業の倒産が多い背景

倒産が増えている主な要因として、人手不足による人件費の増加と、物価高騰を受けたコストの上昇が挙げられ、まさに建設業界は人件費上昇とコスト上昇があてはまっています。

働き方改革に伴う残業時間の上限規制が今年4月から適用され、建築作業を担う職人の不足が顕著になり、それ以前から労働者の高齢化が重なり人手確保のため一層人件費が上がっています。

人手不足による作業の遅れから、完工時期の予定のずれ込身が増え、工期が長引けば、それだけ費用も膨らみ残業を繰り返して突貫で工事を間に合わせることは、もはやできなくなっています。

人件費と資材高コストの上昇は価格が安い郊外の建築案件は特に採算が取りにくくなっています。

私の過去のYouTube動画で【タマホーム大赤字】住宅会社大倒産時代始まる!という動画でご紹介しましたが、

地方に強い住宅会社は現在苦戦しています。

大手信用調査会社の幹部からのお話では「地域で戸建て住宅を手掛ける工務店のようなホームビルダーは、建設業界の中でも非常に厳しい」と打ち明けています。

例えば、「999万円の家」で知られる埼玉県のアイダ設計は、2024年4月~9月期の純損益が7.4億円の赤字です。

地方が中心のタマホームと同じ状況です。

逆に大手ハウスメーカーの積水ハウスの決算状況は増収増益です。

積水ハウスではこの4年で平均の住宅価格は約1050万円値上がりしているのに増収増益です。

金額が高い住宅会社の方が苦戦していない状況です。

確かに以前に比べて私が住んでいるような地方でも、自動車で言えばアルファード・ベルファイヤ・ランドクルーザー・レクサス・BMW・ベンツ・ポルシェなど、昔では少なかった高級車が結構走っています。

住宅と同じで、高い車の方が収益が出るのではないかと思います。

稼ぐ人は思いっきり稼ぐので収入の差が開いているのかもしれません。

建設業倒産危険度ランキング11社

今回ご紹介する建設業の倒産危険度ランキングはダイヤモンドオンラインの記事からのご紹介です。

倒産危険度を示す「Zスコア」でランキングされていますが、そのZスコアは、短期的な資金繰り圧迫度、利益の蓄積、資産効率など五つの指標の合計値により算出されていて、倒産リスクが高い企業ほど合計値が低く、1.81未満が危険水域となっています。

それでは倒産危険度ランキングを11位からご紹介します。

11位 飛鳥HD (Zスコア1.72)

10位 技研HD(Zスコア1.7)

9位 銭高組(Zスコア1.68)

8位 富士ビー・エス(Zスコア1.66)

7位 Green Energy & Company(Zスコア1.63)

6位 サンヨーホームズ(Zスコア1.63)

5位 大盛工業(Zスコア1.59)

4位 KHC(Zスコア1.57)

3位 SDS HD(Zスコア1.10)

2位 テスHD(Zスコア0.79)

1位 創建エース(Zスコア▲12.99)

1位の創建エースは頻繁に社名を変更することで有名で、実は1965年に大阪で設立された髙杉建設株式会社が始まりです。

高杉建設は不動産や住宅などのタカスギグループとして、1960年代から2000年近くまで、杉の木を登りながらの枝打ちを背景に、グループ名の「タカスギ~、タカスギ~」と詩吟の節を連呼するCMが有名でした。

その後キーイングホームに車名変更し、そこから、『千年の杜』→『東邦グローバルアソシエイツ』→『クレアホールディングス』→『中小企業ホールディングス』と社名変更し、現在は『創建エース』となっています。

その創建エースは、2023年3月期は純利益2.9億円の黒字でしたが24年3月期の純損益は15億円の赤字に転落しています。

売上高が15.8億円、総資産が12.6億円という規模の会社なので、インパクトのある赤字額です。

2024年4~9月期の純損益も赤字で4.3億円を計上しています。

危険度ランキングでは再生可能エネルギー発電所の設計・調達・施工の会社や、省エネ施設の設計・施工や中古マンションのリノベーションを手掛ける会社や、かつて三洋電機の子会社だったサンヨーホームズなどがランキングに入り、中堅ゼネコンも2社ランキングに入っています。

倒産危険度を示す「Zスコア」が悪いとは言っても必ず倒産するとは言えません。

しかし建設業はもっと裾野の大きく、中小の建設会社はかなり厳しい状況だと推測できます。

特に住宅は打ち合わせから引き渡しまで1年はかかることがあるので、万が一契約した住宅会社が倒産すると、それまで支払ったお金はほとんど帰ってきません。

過去動画で住宅完成保証を解説してますので気になる方はそちらの動画も参考にしてください。

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