重要!【住宅ローン控除】契約前に確認

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■対象の建物の面積が利用できるか?

■所得の制限がクリアできているか?

■中古住宅の場合は築年数が対象か?

■夫婦で住宅ローンを借りる場合、それぞれで申請できるか?

住宅ローンを借りて住宅を取得すると税金が戻ってくる「住宅ローン控除」が使えます。

正式な名称は「住宅借入金等特別控除」と言いますが、一般的に「住宅ローン控除」や「住宅ローン減税」と呼ばれています。

初めて「住宅ローン控除」を受けるための条件ついてご紹介します。

住宅ローン控除とは?

住宅ローンを使って住宅を取得した場合、取得する人の金利負担を軽減する目的で出来た制度が住宅ローン控除(住宅ローン減税)制度です。

住宅ローンの年末時点の借入残高に一定の控除率かけた金額の所得税や住民税が減税されます。

住宅ローン控除の対象は?

住宅ローン控除の対象にならないケース

■贈与による取得、又は取得の時に一緒に住んでいる親族や特別な関係のある者などからの取得は対象外です。

■居住の用に供する住宅を二つ以上所有する場合、控除の適用対象は主として居住の用に供する一つの住宅に限られます。別荘やセカンドハウスなどの住民票を移さない住宅は対象外です。

住宅ローン控除の対象者

個人が住宅を新築したり、分譲住宅を購入したり、中古住宅を購入した場合で、次の全ての要件を満たすと対象になります。

■新築又は取得の日から、6か月以内に居住の用に供し、適用を受ける各年の12月31日まで引き続いて住んでいること。(個人が死亡した日の属する年にあっては、同日まで引き続き住んでいること。住宅ローンを組んでいる方が死亡された場合でも遺族が住宅ローン控除できるということになります。)

■新築又は取得をした住宅の床面積が50平方メートル以上で、床面積の2分の1以上の部分が専ら自己の居住の用に供するものが対象です。店舗付き住宅などでも半分以上が住居ですと利用できます。ただし、年間所得金額が1000万円以下の場合は40㎡以上~50㎡未満でも住宅ローン控除が利用できます。ここで注意するのは床面積で、区分マンションだと注意が必要になります。床面積の算出には壁の中心軸から測定する壁芯面積と、壁の内側から測定する内法面積の二種類あり、登記簿上の面積は内法面積で記載されますが、区分マンションの場合、インターネットや不動産の販売チラシには壁芯面積の表示がされていることがほとんどで、住宅ローン控除の適用要件は、登記簿謄本上の内法面積で判断されるため注意が必要です。

■住宅ローンの返済期間は10年以上が対象です。借入先は原則、金融機関であることが条件になっています。金利が0.2%以上であれば勤務先からの借入でも対象になります。しかし、親族や知人からの借り入れは住宅ローンとはみなされません。

■住宅ローン控除を受ける年分の合計所得金額が、3,000万円以下であることも条件です。床面積のところでも説明しましたが、40㎡以上~50㎡未満の床面積の場合は年間所得金額が1000万円以下だと利用できます。

■居住した年と、その前後の2年ずつの5年間に、居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例などの適用を受けていないことも条件になります。

中古住宅の場合の条件

マンションなどの耐火建築物の建物の場合には、その取得の日以前25年以内に建築されたものであることが条件です。
耐火建築物以外の建物の場合には、その取得の日以前20年以内に建築されたものであることが条件で、これに該当しない建物の場合には、一定の耐震基準に適合する必要があります。

住宅ローン控除の申請者

住宅ローン控除の申請は世帯ごとではなく、個人単位で行えます。夫婦で住宅ローンを組む場合で、妻にも収入がある場合、妻名義の住宅ローンがあれば住宅ローン控除の申請を行うことができます。但し、住宅ローンの組み方によっては住宅ローン控除が使えない場合があります

■夫婦連帯債務による住宅ローン

夫も妻も債務者になり、連名で住宅ローンを契約するものです。住宅ローン減税は、世帯ごとの申告ではないので条件が満たされていれば夫も妻も受けることが可能です。

連帯債務の時の住宅ローン控除の対象金額の割合は、住宅を取得した時、登記した所有権の持分割合になると決まっています。連帯債務で住宅ローンを組んで、住宅ローン控除を受けたい場合は、所有権の登記する段階で持分割合をよく検討して登記する必要があります。

■夫婦それぞれ単独債務による住宅ローン

夫婦連帯債務は金融機関によっては認めていない銀行もあります。この場合は、夫婦それぞれ単独債務で住宅ローンを借りることになります。つまり、一つの住宅ですが夫と妻が別々に住宅ローンの契約をするということです。この場合は夫も妻も住宅ローンの契約者なので、住宅ローン控除の条件を満たせば、それぞれが住宅ローン控除を受けることが出来ます

■収入合算による住宅ローン

住宅ローンの契約者は夫ですが、借入金額を増やすために妻の収入を夫の収入を合算して住宅ローンを借りるという形です。この場合、妻は連帯保証人になるので、住宅ローン減税を受けられるのは夫だけです。妻に収入があり、所得税を納付していても、妻は住宅ローン減税を受けることは出来ません

 

夫婦で住宅ローンを組む場合、連帯債務なのか連帯保証人なのかは、似ているようで実際は違うローンの組み方ですから、住宅ローンを契約する前に確認することをお勧めします

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